GibsonLG-1 *1957

元々はLG-2の廉価モデルとして、仕様をより簡素にし1943年から生産がスタートしたLG-1。廉価モデルながらもラダーブレイスの特有のサウンドニュアンス、LG-1でしか表現出来ないフィーリングでファンも多い人気のモデルの一つです。

 

本器はラージガード&ロングサドル仕様の1957年製LG-1。スプルース材TOP、マホガニー材SIDE&BACK、マホガニー材ネック、ハカランダ指板＆ブリッジ、スモールピックガード、約43.2mmナット幅、クルーソン・ペグ、ラダーブレーシングのスペックです。

 

音色は非常にオープンで立ち上がりも早く豊かなトーンで、濃度のある肉厚なサウンドはこの年代のギブソンらしい感じです。乾いたサクサク感の中にどこかしっとりと艶やかさを感じさせるヴィンテージ特有のトーンは絶品です。ラダーブレイシングですが音のまとまりもしっかりあり、扱いやすい音色となっております。

 

年代相応の傷や打コン、数カ所のクラックリペア跡(トップ側サウンドホール付近ピックガード内側に沿って、ネック側とブリッジ側に縦にそれぞれ1箇所。パッチ補正済み/バック面センターから１弦側方向7.5cm程の場所に縦に1箇所。グルー補正済み)などございますが、しっかりと手入れされており安心してご利用いただける状態の個体です。

 

その他、変更点としてはペグはKluson製のリプレイス品に交換済み。過去にブリッジも交換されており、その際にブリッジプレートのピンホール部分も修繕されております。エンドピンも12mmに拡張されており、現在はコンバージョンピンが取り付けられております。プレイアビリティ面を考慮して様々なリペアを続けながらも、長い年月をかけて大切に使用されてきた事が分かる1本となっております。

 

ネックはストレートで演奏性も高い優秀な一本。弦高は6弦側12F上で約2.5mm、1弦側約1.9mmでセットアップしております。フレットの減りも殆どなく、トラスロッドも余裕がございます。

 

年々高騰を続けているヴィンテージのスモールギブソン。個体としての鳴りやプレイアビリティの面を考えると、非常におすすめの個体です。

 

 

TOP：スプルース

SIDE&BACK：マホガニー

ネック：マホガニー

指板：ハカランダ

ブリッジ：ハカランダ

スケール:約628mm

ナット幅：約43mm